狩野 志歩

| KANO shiho

狩野志歩《5つの窓/5 frames》2008年 マルチチャンネル・ヴィデオ・インスタレーション
Installation view:「イマジネーション 視覚と知覚を超える旅」東京都写真美術館
Photo: Takuya Fujisawa

 狩野志歩(1974〜)は武蔵野美術大学映像学科を卒業後、2005〜06年まで武蔵野美術大学「パリ」賞及び、野村国際文化財団助成、文化庁新進芸術家海外留学制度により、パリ国際都市に滞在する。狩野は1996年より、フィルム及びビデオによる映像作品、ビデオインスタレーション、写真作品を手掛け、また、映像作品の上映・展示企画も行う。その作品は世界15カ国以上の映画祭、美術館で上映され、様々な賞を受賞している。
 狩野のつくりだす濃密な空気を持った作品世界は、その瞑想的な雰囲気に加え、空間や時間感覚といったものが強く意識されるような特徴を持つ。「時間」や「空間」といったものは、私たちの世界が成立する前提条件として存在し、様々な数学的・物理的な方法で測定される単位化されたものであるが、私たちがそれぞれの感覚で受取る時には、様々に変化・変容していく流動的なものでもある。狩野の作品は、そんな私たちの不確かな認識活動が捉える(支える)世界(観)と、その外側に存在するのかもしれない世界の狭間に立つようにしながら、新たなる世界のヴィジョンを求めているようである。

 ■略歴

1974
東京生まれ
1997
武蔵野美術大学映像学科卒業
2005-06
武蔵野美術大学「パリ」賞及び、野村国際文化財団助成、文化庁新進芸術家海外留学制度によりパリ国際芸術都市に滞在
2010
現在、東京を拠点に活動